レスリングのスウェーデン代表「アラ・アブラハミアン」選手が、判定を不服として獲得した銅メダルを返上した事件。
このニュースを最初に聞いたのはNHKだった。
その時キャスターはハッキリと「投げ付けて会場を去った」と言った。
おいおいとんでもないことするヤツだなと思ってVTRを見たが、肝心のシーンはカットされていた。
翌日新聞には「投げ捨てた」と若干表現が変わっていたが、その瞬間の写真を見る限りでは、投げているように見えない。
ようやく当該シーンのVTRを見ることが出来たが、ただ単にメダルをマットに「置き去った」だけだった。
表現の乏しい英語に比べて日本語には、その瞬間を的確に表す言葉がたくさん用意されている。
投げ付けるとは文字通り、人あるいは物に向かい、ぶつけることを意図として行う行為。
投げ捨てるとは、捨てるだけにとどまらず、その前に投げるという行為が付加されている。
アブラハミアンの取った行動は上記の2つには全くあてはまらない。
表彰式に出て、メダルを首にかけてもらい、プレゼンターとの挨拶も済ませた後に、銅メダルをマットに置いて会場を去った。
日本のジャーナリズムは彼を意図的に、かつ必要以上に凶悪な五輪の冒涜者に仕立て上げようとしている。
メダルを置き去るのがスポーツマンシップにふさわしいかどうかは全く別の議論だ。
ホント日本の報道は話半分に聞かないとヤケドする。
2008年08月17日
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