【チーム】
引退したシューマッハを呼び戻し、鳴り物入りでF1界に復帰。
開幕前は4強の1角に数えられていたが、
蓋を開けてみれば3強との差はかなり大きく、
セカンドグループでルノーと競うのが精一杯だった。
また世界不況の時期のモータースポーツ活動ということで、
株主等の利害関係者からの風当たりも強く、
果たして今後も安定したチーム運営ができるのかどうかすら不透明。
そのためには一刻も早く結果を出さなくてはならない。
来季は参戦2年目にして、表彰台の常連は当たり前、
優勝が絶対条件となる緊張のシーズンを迎える。
【シューマッハ】
話題の多かった今季だが、開幕前から全てを掻っ攫った復活劇。
それだけにその成績は大いに注目され、賛否両論が飛び交った。
3年のブランクと、現代F1の進化の速さを考慮すれば、
今季の成績はまずまず妥当、もしかしたら上出来だったのかも知れない。
しかし全盛期の彼を知るF1ファンは、今季程度の成績を期待していたはずもなく、
表彰台ゼロ、チームメイトに大敗という結果に失望したのが正直な所。
問答無用の来季、成績次第では途中解雇もありうるF1。
生ける伝説の彼とて例外ではない。
【ロズベルグ】
若手ながらもクリーンかつクレバーなドライバーで、
特に一発の速さは誰もが認めるところ。
待望のワークスチームからの出走だったが、マシンパワーは期待には程遠かった。
彼のキャリアでも最強のチームメイトを迎えたが、難なく圧倒してみせた。
チームに初の表彰台ももたらすなど、貢献度も大きい。
しかし優勝を先にシューマッハに奪われることになれば、
一気に主導権を握られる恐れがある。
シューマッハの本当の怖さがこんなものではないことは、
身近にいるロズベルグが誰よりも感じている。