【チーム】
お世辞にも良いマシンと言えず、総合3位という結果は妥当。
昨年を棒に振ってまで、今季に向けて開発を進めてきたというのに。
序盤の時点で今季は勝負にならないと踏んで、
なんとかドライバーズタイトルだけでも獲るために
お家芸である禁じ手「チームオーダー」を発動させた。
これが大きな騒動を巻き起こし、イデオロギーの面でも
レッドブル・マクラーレンと戦い続けた。
結果、来季からチームオーダーが容認されたことで、
戦いに負けて、勝負には勝った一年だった。
【アロンソ】
最後の最後で王座を逃したものの、
評価を上げたり下げたり忙しい一年だった。
プラス面は何と言っても力強さ。
マシンパワーが劣っても、チャンスには必ず優勝をもぎ取る執念。
アロンソでなければ、今年のフェラーリで王座挑戦はできなかっただろうと
思わせるインパクトがこの男にはある。
マイナス面はやはり人間性。
チームオーダー時の猿芝居や、最終戦でのファッキューなど。
アロンソは手強いチームメイトを迎えると、途端に本性を現すという特性がある。
その意味では、マッサも彼の中では難敵だと認識されているようだ。
【マッサ】
たった一年、この一年だけで、マッサの立場は非常に苦しいものとなった。
このままでは2012年以降、フェラーリはおろか、トップチームのシートさえ無いだろう。
生き残る道は2つ。来季以降、アロンソの従者となるか。
それとも来季、アロンソを倒すか。
マッサとしては後者を選びたいだろうが、道は相当に険しい。
チャンスは序盤のみで、ここでアロンソを大量リードできなければ、
今季と同じ展開が待ち受けるのみ。
しかし既にアロンソはチームを支配している。
今季のウェバーの様に、チームメイトのスキに乗じれるか。正念場だ。